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白衣の専門家の意見

むしろ、この種の会見は、お詫びをさせることよりも、誰に責任があるのか、どのような状況であったのかといった事実関係を確認するための場にするべきだ。
不祥事や事故などでは、私たち見る側は多数派に立って、「こいつらが悪い」という見方をしがちだ。
たしかに、責任逃れをしようとする言い訳は許されないが、あまり感情的にならず、事故や不祥事の原因をきちんと明確にし、二度と起こさないようにするにはどうすればいいのか、万全の対策を約束させるのが先決だろう。
たとえトップが引責辞任をしても、また同じようなことを繰り返すことが多すぎる。
それは、そのような体質が組織に染みついてしまっているからだろう。
一時の言い逃れでトップの数人が交代しても、結局その言い逃れ体質は根強く残っているわけだ。
それこそが問題だろう。
このような会見で愚かに見えないようにするためには、あくまでも冷静でいることだ。
もちろん、まずはしっかりと謝罪し、深々と頭を下げなければならない。
日本社会では誠意の気持ちを表わすことが最も大切だとされる。
決して、感情的になってはいけない。
あくまでも冷静に、問題が起こった理由、その背景などを客観的に説明することだ。
そして、その時点で明確になっていることを、正直にすべて公開することが好ましい。
情報を小出しにすると、「隠蔽体質」と言われ、さらに糾弾されかねない。
ただし、自分の立場上、まだ言えないことや、不確かなことは、「よく調べてからご説明します」とはっきり言えばよい。
もちろん、不祥事や事故の原因を社内で徹底的に究明するのは、当然のことだ。
それを明らかにしてこそ、社会に対する言い訳が立つわけだ。
部下が失敗すると、感情的に怒りまくる人がいる。
はじめのうちは、ふだんどおりに話している。
ところが、相手の言動にだんだんと顔色が変わってくる。
そして、しばらく黙り込んだ後、突然、「キレ」る。
そして、怒鳴りはじめる。
叱られているほうが、上司の顔の表情の変化に気づけばいいが、気づかないと、突然の大声に肝をつぶすことになる。
私は実はかなりの下痢症なのだが、あるとき、突然差し込んできてJRの駅のトイレに駆け込んだことがある。
便器にしやがんでいると、突然、隣の個室で携帯電話の呼び出し音が鳴った。
しばらくは、普通の話し声が聞こえていた。
ところが、突然、ものすごい怒鳴り声で「バカもん」と叫び出した。
隣の個室で用を足していた私は、尻を出したまま飛び上がるほど驚いた。
と同時に、同じように尻を出しながら怒鳴る様子を想像して吹き出したくなった。
この種の人は、このように、どんな場所でも感情をむき出しにする傾向があるようだ。
この種の上司が言う決まり文句は、「そんなことも知らんのか」「おまえの意見など聞きたくない」「できないなら、会社を辞めてしまえ」「契約がとれるまで、おれの前に顔を見せるな」といった言葉だ。
そして、ついには周囲に八つ当たりし、いつの間にか、部下全員に対して怒りをぶつけはじめる。
そんなときに電話がかかってこようものなら、電話に対しても怒鳴ったりする。
電話を取り次いだ人まで、とばっちりを受けて怒鳴られてしまうこともある。
直接怒鳴るのなら、まだいい。
突然黙り込んで、不機嫌をまきちらす人もいる。
部下が声をかけても返事をしない。
不機嫌を周囲に示そうとして、あえてプリプリした態度を見せる。
そして、何か事があると、声を荒立てる。
それが数時間続くことがある。
そんな人も、しばらくプリプリしているうちに、いつまでも怒っているのは愚かだと自分でも気づく。
だが、だからといってどうやって収まりをつけてよいのかわからず、仕方なしに、いつまでも不機嫌を装い続けたりする。
こうした上司に対して、最も愚かな対応は、必死になって言い訳をすることだ。
真面目な部下は、上司の怒りをかいくぐって、「ちょっと話を聞いてください。
私か、そのようにしたのは、実は事情がありまして……」「いえいえ、そんなことではなくて、私が言いたかったのは……」などと訴える。
言い訳をしようとするべきではない。
感情的な人には、話は通じないと思い知るべきだ。
感情的になった人に対しては、こちらも感情的になりやすい。
そうなると、大変なことになって相手が感情的になったら、何か口実をつくって、できるだけその場を離れることを心がけるべきだ。
言い訳は、上司の機嫌が直った頃を見計らってすればいい。
そのほうが、時間をかけて考えを練ることもできるし、不用意なことにならずにすむ。
上司にも、言い分がきちんとわかってもらえるだろう。
出来はよくないが、熱意のある部下を演じるのは良いことだ。
そうすれば、叱られる回数も減る。
目をかけられる可能性が出てくる。
その種の上司が、誰かに嫉妬していることに気づいたら、上手に、嫉妬の対象である人物よりも上司のほうができることを示すとよい。
「○○係長も素晴らしいですけど、まだまだ課長にははるかに及びませんよ」などと言うとよいだろう。
部下のプライドをずたずたに傷つける叱り方をする上司がいるものだ。
「会社の恥だ」「おまえはごみだ」「おまえが一人で会社の足を引っ張ってる。
みんなに土下座して謝れ」などと多数の社員の前で叱ったりする。
また、「どうせおまえは、いくらがんばったって、一人前になんてなれないよ」などと捨て台詞めいたことを言う上司もいる。
この種の上司は、自分では「奮起を促そうとして、あえて厳しく当たっている」と思い込んでいる。
だが、ほとんどの場合、はじめはそのつもりでも、罵っているうちにだんだんと憎しみが増してくるものだ。
そうでなければ、それほど相手のプライドをずたずたにするような言葉が吐けるはずがない。
このような叱られ方をすると、部下は心の底から傷つく。
そして上司への憎しみが湧き、しかも、やる気がなくなっていく。
やる気にさせるつもりで叱っているはずなのに、逆にやる気を殺いでしまっているわけだ。
その上、この種の叱り方をすると、叱られている相手だけでなく、周囲の人も不愉快になる。
あまりにひどく罵られている人を見るのは、それ自体愉快ではないし、今度は自分がやられるかもしれないと思うと、平静ではいられないはずだ。
これでは、叱るというよりも、いじめに近い。
叱っている人間の性格の悪さも出てしまう。
上司は部下たちの信頼を失い、嫌われることになる。
このようないじめに近い叱責を受けた場合、部下として最もよくないのは、何も言い返せず、ただプライドをずたずたにされて、「ああ、自分はダメな人間なんだ」と思ってしまうことだ。
また、めそめそ泣き出したり、泣かないにしろ黙りこくってしまうのも、同じように愚かと言えるだろう。
それでは、社会人として、あまりに情けない。
この種の部下は、「私かダメなのは、大学を出ていないからなんだ。
親があのとき、浪人しないで専門学校に行けと言うから……」「こんな会社に入ったのがバカだった。
フリーターのほうがよかった」などといった後ろ向きの言い訳を自分に対してしてしまう。
そして、自分が無能であることをあっさり認め、そうなった原因を家庭など自分以外のことに求めて、やむを得なかったと思おうとする。
時には嫌気がさして、「どうせ、おれはダメ人間だ。
じゃぁ、ダメ人間として生きてやろうじゃないか」と、開き直って非行少年のような気持ちになることもあるだろう。

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